春雄さんとの出会い

2015/07/31

今日は春雄さんと二人で、車で1時間半ほどのとなり町まで農具の買い出しに行きました。なぜ僕が行くのかと言えば、それは、今度オープンするオーガニックファームをこの春雄さんにお願いした張本人が僕だからです。
この先、フィティアンガに来た人はおそらく必ず春雄さんに会い、しかもおそらくお世話になるのだと思います。春雄さんは福岡県出身、もともとは市役所の職員だったということですが、退職をしたのち、有機農業従事者に華麗なる転身をし、最終的には究極の有機農業を目指してこのニュージーランドに移住した方です。
 たまたまとある集まりで出会い、いっぺんにその「春雄ワールド」に引き込まれました。
野菜作り、さらには養鶏についてもプロであり、僕はお会いするたびに色々なことを教えていただいています。1年半前、うちの職員が来た時も、色々なことをみんな教えてもらいました。
今どき、「オーガニック」という言葉は、日本でも良く聞くようになりましたが、そのうちの大半は「なんちゃってオーガニック」だといいます。そもそも日本は「オーガニック」と名乗ることについて、その基準がとても曖昧なのです。
たとえば、農薬を使っているのに「その量が比較的少ない」というだけでオーガニックと言ったり、ひどい場合は「それがうちの店のコンセプトなんです」と意味不明なことをいってごまかす人もいます。お弁当に色々入っている素材のひとつだけがオーガニックだと全部まとめてオーガニックになったり・・・
僕は性格が悪いので、デニーズに行って「キウイフレッシュ」という飲み物をみても、「これはあたかも新鮮なキウイを今ミキサーで砕いた100パーセントジュース」のふりをしているだけで、100パーセントとか、搾りたてとか、そんなことは一言も書いてないぞ、と見つけてしまうんです。
僕たちがここで春雄さんの手を借りてやろうとしているのは、正真正銘の有機農業。種もオーガニック。ビニールハウスで苗を育て、農薬は一切使わず、畑は区画をローテーションで使う。ニワトリは放し飼いをし、そのえさも、あわやひえを栽培して用意します。手間はかかるかも知れませんが、それはチャレンジする価値があります。
 別に、農薬を使った食品を食べたら体に害があるとか、そういう迷信的なものに走っているわけではありません。
ただ、今の世の中は、特に食に関してあまりに「まやかし」「うそ」が多すぎると思います。新幹線の駅のホームに売っている「やわらかかつサンド」は、豚肉ではなく、色々なものを混ぜ合わせて作った形成肉なのに、それに気づかずに「これはやわらかいトンカツだ」と思って食べている人がいる。子どもになればなるほど、そういうことがわからない。それって、じゃあそういうことでいいのかな?って最近よく思います。
だから、この農場に来た時だけは、この農場で食べるものだけは、本当に自然の力で育ったものを、嘘偽りなく提供できると思っています。身体にいいとか、そんなの、有機栽培のトマトを一度食べたからとか、一度コンビニ弁当を食べたからとかで、何も変わるものではないし、それを言い出したら現代社会で食べていくことは恐らく不可能に近いし、すごいストレスになってしまうと思います。
病は気からです。そういうことに疑心暗鬼になる必要はまったくないと思いますが、日本からはるばるニュージーランドまで来てくれた子ども達、そしてご両親に、自然の力だけで育った食物を食べて、また農業体験をしてほしいと思って、その思いを春雄さんに伝えました。
 春雄さんは、「僕はもう歳だけれど、そういう使命を与えてくれるのなら人生をかけてがんばりたい」と言ってくださいました。
そして今、そのプロジェクトを、地域の色々な人が助けて下さろうとしています。畑を耕すトラクターを貸してくれる隣人(買うと高いんです!)、春雄さんとその奥さんのために畑の横にアパートを用意して下さる人、そして「うちの土地で良ければ使ってくれ」と差し出してくれた人・・・本当に多くの人が助けて下さいます。
また、春雄さんご夫妻について、またその他、フィティアンガの楽しい仲間たちを機会があるごとにご紹介させていただきたいと思います。
 ぜひ多くの人に来ていただきたいです!

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